
ぼうそうぶ!が送る東西線ファンサイト
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東葉2000系の秘技!?
東葉高速鉄道所有の2000系車両。実は知る人ぞ知る「秘技」を持っているんです。
東葉2000系は、05系13次車をベースにして製造されました。ラインカラーや内装デザインは独自のものになっていますが、それ以外の部分はほぼ同じ。ただ東西線では3社相互直通運転はしておらず、東葉車がJR線に、JR車が東葉高速線に乗り入れることはないので、東葉2000系はJR線に乗り入れるための機器は省略されています。
ところが、行先表示に関してはJR線の行先を表示することができるのです。

こちらは毎年11月の第1日曜日に開催されている、「東葉家族車両基地まつり」での撮影会での一コマ。行先はなんと「快速 津田沼」。津田沼駅は東葉高速線の駅ではなく、JR総武線の駅で す。なぜこの表示が用意されているのかといえば…将来的な3社相互直通運転を見越しているのではなく、05系13次車と同じシステムゆえに起こる現象なんです。前述の通り、JR線には乗り入れができませんから当然営業運転でこの表示を見ることはありません。しかし、ダイヤ乱れが発生し、メトロ車やJR車の運用に東葉車が代走で入ることがあります。
左の動画は、実際にダイヤ乱れで三鷹行の運用に東葉車が入ったシーンです。運行番号は「43S」。所定であればメトロ車が運用に入るべきなのですが、ダイヤ乱れで車輛のやりくりがつかなかったのでしょう。やむを得ず東葉車が三鷹行の運用に入ったものです。
とはいえそのまま三鷹へ直通させることはできませんから、東陽町で車両交換、あるいは中野行に変更して中野~三鷹間は運休にします。
ダイヤ乱れが発生すると、たいていの場合はJR線との相互直通運転が中止されるので、この光景はそう見れることはないようです。そもそも東西線では代走自体稀です。半蔵門線や副都心線だとよく見られますが、車両運用に制約があり、かつ他社車両の本数が少ない東西線ではあまり見かけません。
ちなみに車内の案内はどうかというと…?
しっかりと「JR中央線直通 各駅停車 三鷹ゆき」とスクロール表示されています。おまけに車掌さんも「三鷹行」と案内していますね。
パッと見、05系13次車のように見えますが、LED表示機上の路線図は東葉高速線が大きくかかれ、中野以西が描かれていない東葉車仕様になっているので、東葉車であることが判別できます。
ちなみに私が乗車していた時点では車両交換のアナウンスはありませんでした。浦安で後続の快速に乗り換え、葛西でこの電車を抜かしましたが、その時には行先が「中野」になっていたので、中野止まりに変更になったものと思われます。
なお東葉高速線に乗り入れないJR車も、東葉高速線に乗り入れるための設備は省略されていますが、こちらは行先表示も非対応です。ダイヤ乱れ等で万が一東葉車のスジにJR車が入った場合は、行先表示は「西船橋」とし、途中の駅で車両交換をする措置を取るか、西船橋で運転打ち切りの措置が取られます。