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車両ナンバーの秘密

車両を観察してみると、車体の真ん中の下の方に「05117」とか「15609」などといった表記を見ることができます。この5桁の数字からなるナンバー、適当につけているのではなく、一定の規則に基づいて付番されているのです。今回は、東西線を含めた東京メトロの車両全般と、東葉高速鉄道の車両のナンバー付番規則について解説します。

​なお、JR車のナンバー付番規則については、「Yukinori Minami's Web Site」にて解説し、その他の鉄道会社についてはブログ記事で順次開設していきます。

​➊原則

東京メトロ、および東葉高速鉄道の車両形式は、4~5桁の数字からなっています。桁ごとに固有の意味を持っています。

15101

この場合、万位と千位の「15」は形式を示します。ここでは15000系であることを表します。05系や07系では、下3桁の数字よりもやや小さく「05」、「07」と表記します。東葉2000系であれば、万位は省略し「2」と表記します。

百位は編成内での順序を示します。この例では百位は「1」ですから、編成内で1号車であることを示します。なお一部の車両では、車体に表記されている号車番号の順序と案内上の号車番号の順序が逆転している例があったり、欠番が生じている例があります。

十位と一位は編成番号を示します。この場合「01」ですから、第01編成、つまり最初に製造された編成ということになります。この番号は編成全体で同じ番号が振られます。

これを編成全体で見てみると、

【15101-15201-15301-15401-15501-15601-15701-15801-15901-15001】となります。

15000系は全部で16編成ありますから、最後に製造された16本目の編成は、

【15116-15216-15316-15416-15516-15616-15716-15816-15916-15016】となります。

なお東京メトロでは、増備途上で大幅な仕様の変更があっても、他社のような番台分けはせず編成番号は通し番号で製造されています。ただし丸ノ内線方南町支線用の02系80番台のみ例外です。また05系において、仕様変更の過程で電動車の組成も変わっていますが、この場合も編成番号を変えることはなく1号車なら「1」、6号車なら「6」が与えられます。よって05系の6次車では百位の数字が「2・4・7・9」の車両が電動車ですが、13次車では「2・3・5・8・9」が電動車となります。JRや西武などで見られる「クハ」や「モハ」といったカタカナ符号は使用せず、電動車や制御車などの区別はアルファベットの符号によります。電動車は「M」、付随車は「T」、制御付随車は「CT」、制御電動車は「CM」、簡易運転台付き付随車は「Tc」、簡易運転台付き電動車は「Mc」の符号が与えられます​。ただしこれらの符号は車体には表記されず、あくまで編成表における区別のために使用する程度です。

​❷例外

上述の法則は、東京メトロの多くの車両に当てはまりますが、例外も結構あります。東西線の場合、05系のB修施工車で電動車の組成変更が行われた関係で、編成順序が入れ替わっています。

​最初にB修が施工された第14編成は、

【05114-05214-05414-05814ー05514-05614-05314-05714-05914-05014】

以降に施工された5次車は、

【05100-05200-05400-05800-05300-05600-05500-05700-05900-05000】となっています。

なぜ第14編成と5次車である第15~18編成で異なっているかと言うと、第14編成は百位が「2・3・8・9」が電動車となるユニット電動車方式だったのを単独電動車方式に変更する際、元の電動車を生かしつつ、同じ単独電動車方式である6次車~10次車の電動車組成に合わせたためです。5次車では百位が「2・3・5・8・9」が電動車となるユニット電動車方式と単独電動車方式の混在でしたが、これを第14編成の組成に合わせるため、電動車から付随車に改造する車両が発生したことによりさらに順序が入れ替わっています。東京メトロの場合、編成替えで編成順序が入れ替わっても百位の番号を改めることは原則していません。これは副都心線用に大幅な改造の上、組成変更をして8両に減車された7000系も同様です。

また一部の路線の車両では、百位に欠番が生じている例があります。南北線の9000系は、将来の8両編成化を見越した付番体系となっており、6両編成の現状では百位が「4・5」(5次車は「3・5」)の車両が欠車となっています。銀座線の1000系は、初代1000形にあやかって浅草寄り先頭車である1600形式を1000形式に改めたため、百位「6~9」が欠番となっています。また改造などで減車された副都心線の7000系や千代田線北綾瀬支線用の05系でも、新たに百位の番号を振りなおしていないため欠番が生じています。

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