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TRAINS

​現在東西線には、自社車両が3形式、乗り入れ先のJR東日本と東葉高速鉄道はそれぞれ1形式ずつの車両、合計5形式の車両が走っています。

​その中でも最多勢力を誇る05系は、製造年や更新・未更新によって様々なタイプが存在しバラエティーに富んでいます。

Series 05

​現有車両数:11本110両

老朽化した5000系の置き換えと輸送力増強を目的に1988年に登場した。幾度か仕様変更が行われているため、製造時期によって仕様に相違がみられる。中でも14~18Fの5本はドア幅を500mm拡大したワイドドアを採用し、混雑緩和を狙った。24Fは廃車された5000系の部品を一部利用した「アルミ・リサイクルカー」として製造され、その旨を示すロゴマークが貼り付けされている。

現在13F以前の編成は15000系に置き換えられ、千代田線北綾瀬支線及び訓練車兼用として改造された3両×3本以外は、廃車またはインドネシアに輸出された。残る14F以降の編成も、順次B修繕工事が実施されており、現在までに7編成が完了している。

Series N05

​現有車両数:19本190両

5000系の未更新車が​全て廃車されたことにより、05系の量産は24Fをもって一旦終了していたが、1999年よりマイナーチェンジをした車両が導入された。スピード感を強調するためライト回りがシャープなデザインになり、従来の05系にはなかった排障器(スカート)が製造当初より装着されている。外観が大きく変化したことから、「N05系」などと呼ばれるが、正式には05系であり、車両番号も24Fからの続番で製造されている。

​N05系も細かな仕様変更を繰り返しており、半蔵門線08系や日立製作所提唱の「A-Train」の影響を受けた編成も存在する。東京メトロ移行後の2004年まで製造が続けられ、最終形態である13次車の設計思想は副都心線の10000系に引き継がれている。近年行先表示のフルカラー化や車内案内装置の交換等を施工した編成が登場している。

Series 07

​現有車両数:6本60両

1993年に有楽町線の増発用として、翌1994年の有楽町新線と西武有楽町線開業に備えて合計6編成製造された。長らく有楽町線と西武池袋線、東武東上線で運用されていたが、乗務員室を広くするために採用された変則的なドア配置がワンマン運転を実施する予定の副都心線に設置されるホームドアの運用に支障をきたすため、2006年に残存していた5000系の置き換え用として2次車4本が東西線に転属。残る1次車2本も少し遅れて東西線に転属した。

​なおトップナンバー編成である71Fは、東西線に転属する前にごくわずかな期間ながら千代田線で運用されていた実績がある。

​製造から20年以上が経過していることから、B修繕工事が順次実施される予定で、まず73Fに施工、2018年4月に完成し、8月に運用復帰した。

Series 15000

​現有車両数:16本160両

朝ラッシュ時の混雑が激しいことを受け、2010年に登場した車両。すべてのドアを幅1800mmのワイドドアとし、乗降時間短縮を狙っている。また、東西線の車両では初めて各ドア上に17インチの液晶ディスプレイを2台ずつ設置し、充実した旅客案内や動画広告を提供している。

2011年までに13本が用意され、05系ワイドドア車と共に最混雑時間帯の車両に優先的に運用することで混雑緩和や遅延の縮小につなげることとしている。なお、15000系導入と引き換えに05系初期車が運用から外れ、千代田線北綾瀬支線に転属した車両やインドネシアに譲渡された車両以外はすべて廃車されている。​

​2017年に3編成が増備され、増備車は座席仕切りの色変更や車内案内表示機の仕様変更など細かい仕様変更がされている。

Series E231-800

​現有車両数:7本70両

2003年に登場したJR東日本からの乗り入れ車両。老朽化した301系・103系の置き換えを目的に10両編成7本が製造された。

東西線の乗り入れ条件を満たすため、中央・総武線の0番台などとは異なり狭幅車体を採用し電動車比率を高めていることが特徴である。常磐線の209系1000番台と類似したフロントマスクだが、列車番号をフルで表示(JR線内のみ)したり、行先表示器、列車番号表示器回りが黒く塗られているといった相違点がある。

​東葉高速線に乗り入れるための装備を持たないため東葉高速線には乗り入れることができない。そのため、全列車が東葉高速線直通となる日中の快速運用には就かず、各駅停車を中心に朝夕の一部の快速・通勤快速に運用されている。

​長らく車内放送が民営化初期のバージョンであったが、行先ROM改修と同時に到着時にも駅名をアナウンスする最新仕様に更新された。また、行先ROM改修により、E231系では唯一各駅停車でも種別表示を行うようになった。

Series 2000

​現有車両数:11本110両

2004年に登場した東葉高速鉄道からの乗り入れ車両。開業時に用意された1000形は営団5000系からの改造車であり、老朽化が進行していたためその置き換えを目的に導入された。

製造コスト削減のため、基本スペックはN05系13次車に準じているが、千葉県の花、なのはなをモチーフにしたカーテンや沿線の緑をイメージした座席など独自要素も多い。JR線の保安装置を持っていないためJR線の走行はできないが、写真のようにJR線の行先を表示することができ、実際にダイヤ乱れが発生すると確認できることがある。

​帯はオレンジと赤の2色で、東西線の車両では唯一青系ではない。

2017年以降、N05系同様行先表示をフルカラー化した編成が登場している。

​Past Trains -思い出の車両-

Series 5000

ここからは、過去に東西線を走った車両を解説します。

​車両の写真は、一部wikipediaより引用させていただきました。

運用期間:1964年12月23日~2007年3月17日

1964年の東西線高田馬場~九段下間開業に伴いデビューした、東西線の初代車両。国鉄(当時)に乗り入れるため、営団地下鉄の車両としては初の20m級車体を採用した。設計にあたっては、国鉄103系と日比谷線3000系をベースにしてコストカットを図っている。ほとんどはステンレス車体だが、わずかにアルミ車体の車両が存在した。

登場当初は3両であったが、その後の路線延伸と車両増備により最終的には全編成が10両編成となった。

05系の導入で一部が廃車になったものの、2000年からはN05系の導入で再度廃車が進行し、2007年には東西線での運用を終了した、一部車両はインドネシアへ譲渡、または千代田線北綾瀬支線に転属したが、後者は05系に置き換えられて廃車されている。また前者も、205系の譲渡車などに押され廃車が進行している。

© Lover of Romance / Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0

Series 6000

運用期間:営業運転の実績なし(1968年~1970年に試験走行を実施)

1968年にデビューした千代田線用の車両。電機子チョッパ制御、回生ブレーキ、アルミ車体といった当時最新鋭の技術をふんだん採用し、「21世紀から来た電車」のキャッチコピーがつけられた。

東西線での営業運転の実績はないが、千代田線で運用される前に1次試作車(6000系ハイフン車)と2次試作車(6101F)が東西線地上区間で試験走行を実施した。その後ともに千代田線に移り、前者は北綾瀬支線で、後者は代々木上原~常磐線取手間(※)で運用された。しかし前者は2014年に東西線から転属した05系に、後者は2016年に16000系に置き換えられ廃車された。なお、2次試作車は廃車後インドネシアに譲渡されたが、1次試作車は新木場にある訓練施設で訓練車として使用されている。

​※車体裾が量産車より低く、小田急線の車両限界に抵触するため小田急線には乗り入れなかった。

Series 8000

運用期間:1987年~1988年

1981年に営業運転を開始した半蔵門線用の車両。千代田線6000系をベースとしているが、角形の標識灯やボルスタレス台車を採用するなど相違点もある。

1987年に輸送量増大に対応して東西線用の車両を導入する予定であったが、05系は開発途上であったため、半蔵門線三越前延伸開業用に計画されていた10両編成3本を急きょ前倒しで製造し、東西線の条件に合わせた仕様変更を行い東西線に投入された。​搭載機器は東西線とJR線に対応した機器を積んでいたが、東西線での運用は短期間の予定であったため、帯色は半蔵門線の紫とし、各ドア上に「東西線」のステッカーをはりつけた。

1988年から1989年にかけて05系が導入され、三越前延伸を前に本来の仕様に復元の上半蔵門線へ転属した。

​ちなみに、写真の8114Fは実際に東西線を走った3本のうちの1本である。

Series 301

運用期間:1966年10月1日~2003年6月10日

1966年にデビューした国鉄初の地下鉄対応車両。103系をベースとしつつ、正面に非常貫通扉を備え、前照灯はシールドビーム2灯を左右に配置、さらに車体にはアルミ合金を採用するなど、同時期に設計されていた5000系アルミ車の影響も受けている。当初は車体に透明ラッカーを塗り黄色帯を巻いていたが、汚れが激しいため車体一面にグレー塗装を施し黄色帯を巻いた。その後中央・総武線に205系が導入され外観が酷似していることから誤乗が多発、東西線と同じ水色帯に変更された。

また当初は7両編成だったが、後年東西線の10両化に伴い編成が組み替えられ、103系との混結編成もみられた。

​2003年の引退後も1両が大宮総合車両センターに保管されていたが、2017年に解体され現存しない。

Series 103-1200/103-1000

運用期間:1971年4月20日~2003年5月30日

1970年にデビューした103系の地下鉄対応車。すでに1000番台が千代田線直通用として製造されたため、1200番台を名乗る。国鉄の財政難により301系の増備が中止された代わりに製造されたため、実質的には301系の増備車に当たる。外観は1000番台に準ずるが、搭載機器、機器配置、座席寸法などは301系に準ずる。当初はグレー塗装に黄色帯であったが、301系と同じ理由で水色帯に変更された。

1990年に常磐線から1000番台1本が転属、また1991年の東西線10両化に伴い、予備車として5両編成が用意され、検査中の5両に代わって103系同士のほか、301系との混結も見られた。

301系と同様、2003年にE231系800番台に置き換えられ、全車廃車された。なおJR西日本に103系地下鉄対応車から改造された105系が存在したが、こちらはすべて常磐緩行線用の1000番台を改造したもの。

© Chabata_k(Japan) / Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0

Type 1000

運用期間:1996年4月27日~2006年12月4日

​1996年の東葉高速線開業に伴い、営団地下鉄から譲渡された5000系を改造して登場した。前面は5000系とは全く印象の異なるブラックフェイスを採用、標識灯も角形のものに変更され、帯色も太陽をイメージしたオレンジ、白、赤の3色に変更された。また、客室内も大規模な更新が施されており、東葉高速鉄道の車両としての独自性をアピールしている。ただし、一部の編成は開業までに改造が間に合わず、ごくわずかの間5000系のフロントスタイルのままで運用されていた。なお、JR線には乗り入れないため、JR線関係の機器はすべて撤去されている。

東西線にCS-ATCの導入が決まると、もともと経年が高い車両ということもあり、新型車両に置き換えることが決定、2006年までに後継の2000系に置き換えられて全車引退、一部の編成はインドネシアへ譲渡されたが、営団5000系時代を含め車齢が50年を経過しており、近年譲渡されたJRの205系などに押されて廃車が進んでいる。

本ページに掲載している一部の画像は、Wikipediaより引用させていただきました。

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