鉄道会社への就職
- Yukinori Minami
- 2017年3月11日
- 読了時間: 3分
みなさん、こんにちは。みなみゆきのりです。
3月に入り、2018年春に卒業する大学生の就職活動が本格的に始まりました。改札窓口に立っていると、リクルートスーツに身を包んだいかにもな就活生をよく見ます。
私も一昨年の同じ時期はそうでした。
今回は、私自身の経験談から鉄道会社への就職事情についてお話しします。
まず「鉄道会社に鉄道マニアは就職できない」という実しやかな噂がありますが、私みたいに就職した人もいますし、周りを見渡すと意外にマニア社員は多いです。ただ、比率で言うと圧倒的に「非鉄」社員の方が多いです。
鉄道会社には大きく分けて「総合職」と「専門職」の2つの採用区分があります。総合職とは、鉄道会社にとどまらず、バスやレジャーなどのグループ各社への出向、異動を通して各職場を転々とし、将来的には会社の幹部を目指す、所謂エリートコースです。専門職は、我々の身近にいる、駅員や乗務員、さらには整備士や保線員等鉄道の現場で働く職種を指します。
大卒の場合、どこの会社でも総合職の募集はありますが、専門職の募集はJRや大手私鉄に限られます。中小私鉄や地方私鉄の場合、高卒で賄う会社がほとんどのようです。
なお、総合職には事務系、技術系に区分され、専門職も運輸系と技術系に区分して採用を行っているところがほとんどです。このうち、技術系は大学で専門分野として専攻した学生のみ応募資格を与える会社が多いです。例えば、車両の整備士を目指すなら機械専攻、保線員を目指すなら建築工学専攻の学生のみ応募を受け付ける、といった感じです。反面総合職事務系、専門職運輸系は文理不問です。
業界研究的な話として、鉄道会社は安定しているイメージを持たれがちですが、実際のところそうとは限りません。JR北海道の現状を見ればわかりますよね。どの鉄道会社も共通して少子高齢化による生産人口減少=定期利用者減少という現実に直面しています。また地方では過疎化による利用者減少も著しいです。年間2兆円を儲けているJR東日本ですら、台風で大きな被害を被った岩泉線の復旧を断念していますし、東日本大震災で被災した山田線の一部区間を三陸鉄道として復旧させようとしています。また、これまでに多くの地方私鉄が廃線、会社解散に追いやられています。
そんな中、沿線に如何に住んでもらうかがキーワードになっています。東武東上線のTJライナーを始め、京王や京阪で定員制ないし座席指定制のライナー列車を走らせようとする動きが活発になっています。「着席通勤」というニーズに応えるべく、各社ともこぞって導入しているんです。
鉄道会社の収益、実は本業の鉄道関係よりも副業の方がもうかっているんです。東急のように、鉄道事業の収入が全体の1~2割しかないところも…JRの場合、国鉄時代に副業が禁止されていた名残で鉄道事業の収入の割合が高いですが、副業収入の割合が高くなりつつあるようです。
あまり長々と書くのも大変なので、今日はこれくらいで。
鉄道会社の選考とか入社後どんな生活をしているかはまた別の機会に。